2010年11月25日木曜日

みつばちセミナー

先週土曜日、お隣りの町でみつばちセミナーに参加してきました。「おらほー!富士見」と名付けられた町活性化グループ、富士見高校養蜂部、NPOみつばち百花のみなさんが企画運営だ。

こちとらみつばちのことはほとんど無知。でもいずれは、我が庭にみつばちの巣箱を置いて蜂蜜を採りたいと希望している。このような機会は逃すわけにはいかない。

さて行ってみると、まずは富士見高校養蜂部のみなさんによる「はちさん劇場」。働きハチの一生を劇にて披露してくれた。一匹の働き蜂は、その一生ですべての役割を順番にこなすのだそうだ。寿命は季節にもよるのだが、ざっと言って1~3か月。まずは巣の掃除係、育児係、蜂蜜貯蔵係、門番、そして採蜜と。はじめは安全な内勤。段々危険な外勤に移っていくのだ。言葉だけの説明じゃあ頭を通りすぎるだけ。蜜蜂役のお嬢さん二人の自己紹介に始まり、女王役、スズメバチ役、幼虫、お花さん、悪役の人間など、次から次と登場してきて、視覚的にしっかりと記憶に残りました。

そして、その後に玉川大学の教授による蜜蜂の生態の講義。前段の劇のおかげか、この講義もすんなりと頭に入ってきます。曰く、人間の歴史は約一万年、ハチのそれは500万年だという。その社会構成は人間に比べて、とても安定している。

例えば、働き蜂の役割分担。採蜜は命をかけた作業だ。これを人生(蜂生というべきか)の最後に持ってきていること。人間社会なら狩猟や戦争など体力のいる作業で、若い世代がこれを担当する。ここで突発事故が起こって多くの命を落とせば、世代構成がとてもいびつになってしまうという。なるほどね。

女王蜂は、「おだまり!」って威張っているわけではなく、言わば、卵生産工場だ。ひたすら食べて、ひたすら産卵を繰り返しているのだそうだ。一日に500~2000個の卵を生む。3年の寿命でなんと45万~180万個になるという。女王蜂は、一度の飛行で10~20匹の雄蜂と交尾し、一生分の精子を蓄えるだそうだ。もう二度と飛行することはない。んん~すごい!

多くの雄と交尾することにより、生まれてくる子供たちの性格に言わばバラツキができる。このバラツキが社会全体の安定に役立つのだ。多様性が社会維持には不可欠。画一化はいけません、人間社会でも。

蜂蜜を飼育することは言わば簡単なことという。必要ならば給餌すれば良い。でも、それでは意味がなく。蜂が自生できる環境を整えることが必要、というのが、このセミナーの訴えたいことの最重要ポイントだ。この地域で、蜂たちが充分に採蜜できるようになることが、蜂にとっても我々人間にとっても良いこと。みなさんでそれを目指しましょう。

2010年11月15日月曜日

薪割り講習会

土曜日に村民の森で、薪割り講習会があった。今年から薪ストーブデビューの我が身としてはチェックしておきたい内容だ。

田舎住まい先輩のみなさんから聞くいろいろな実質的知識はほんとうにためになる。自分でなんとなくやっている作業も、これで良いのかどうか気になるところ。単に薪を作ることに限らず、それを作るための道具、チェーンソー、斧、薪の乾燥、そして薪ストーブのメンテナンスなど、経験に裏付けられた多くの知識を得られることとなった。

チェーンソーの使い方、
  • 2サイクル・エンジン始動は、チョークを閉じ、アクセル全開で始動すること。ブルブルと言ったら、チョークを戻す。燃料供給過剰になって、かぶってしまったら最後、誰も始動することはできません。半日待つか点火プラグの掃除をすることになる。手順の最初が大事。
  • 伐採時のキックバックに対する用心。チェーンソーの刃、前方上半分に物が当たると、刃がこちらに向かって跳ねてくる。これがキックバック。なるべくこの部分で切らないように。
  • チェーンの潤滑オイルが正常に送られているか確認が必須。ガソリンを入れたら、必ず潤滑オイルも満タンにすること。
  • チェーンの刃を研ぐこと。チェーンの素材である鉄はブレード全体の柔軟性を保つため、軟らかいものにしてある。石に少しでも当たろうものなら、すぐに切れなくなる。現地でもヤスリで研げるようになってください。定期的にお店の研ぎサービスも利用すると良い。年に2回ぐらい、展示会などで無料研磨サービスをしているとことがある。それを利用したい。
斧による薪割り
  • 斧の振り下ろし時、薪に当たる直前で力を抜くこと
  • 空振りや、かすった場合に備えよ。足元に切っ先が届かないよう。
  • 狙い箇所、半分に割るのではなく、横3分の一を部分を狙う
  • 一刀で割れなかった場合は、クサビの利用せよ
  • 玉切りにして、1~2週間おくと乾燥して、ひび割れが生じる。その時点で薪割りをすると楽チン
  • 玉切りのまま長く保管すると薪が硬くなり、割りにくくなる。半分でも良いから割っておくと乾燥が早く進む
薪自体について
  • 薪は伐採後、1年から2年乾燥させないとダメ。生乾きだと、ヤニが出て、煙突を汚す
  • 上等な薪ストーブは広葉樹だけを使えと言われるが、針葉樹でもほとんどの場合OK。ダメだという理由は、ヤニが出やすいことと、針葉樹は燃え易いためである。ストーブ内部が高温になり易く、煙突にこびり付いたススやヤニで異常燃焼になる可能性がある。また、高級ストーブは鋳物製なので、温度ストレスによりひび割れの可能性も高いのだ。だけど、これらを知って、300度までの温度設定でチャンと使えば問題ない
  • 八ヶ岳周辺は、唐松を代表とする針葉樹が主な樹木。これを利用することが地産地消。他の地から広葉樹を運搬することは無駄。みんなで針葉樹を利用しましょう
  • 乾燥は、野積みで良い。薪置き場に屋根をつける派の先輩。つけない派の先輩の2派がいた
薪ストーブの保守
  • 燃えカスの灰は、とても重要な保温材。薪燃焼の助けになる。灰の掃除はなるべくしない方が良い
  • 煙突の掃除は、経験者によりバラバラで、年一度から三度ぐらいか。燃やす薪の種類、ストーブのタイプ、煙突の形状など多様な条件があるので一概に言えないのだ。
  • 薪ストーブの窓ガラスはススで汚れるのだけれど、ストーブ店で購入するガラスクリーナも良いとは思う。だけど、それより日常的に新聞紙で拭けばほとんどは取れる。こびり付いたヤニでも、湿らした布に灰をつけて擦れば良く落ちる
  • スズメが煙突から入ってきて困る。何とかならないか。春から夏にかけて子育ての時期。この頃に入ってくる可能性が高い。スズメは垂直方向には飛べないので、侵入しないようにすることが重要。ストーブを利用しない間は煙突にカバーをかけることが有効。
わずか2時間の講習会だったけど、得た知識は多量でした。そして参加料無料。ただ感謝!

2010年11月9日火曜日

稲刈り

ご近所の方から、稲刈りをしませんか?とお誘いをいただきました。これまでやったことにないことなので、即行でお願いした。そして本日はその二日目。

最新のコンバインでやれば半日もかからず、稲刈りそして脱穀まで終わらせてしまうぐらいの広さの田んぼなのだそうだ。でもそれじゃあ、大地の恵みを実感することができない。手で刈り、脱穀機に稲を突っ込むのことこそが自給自足を目指す我が身への試練だ。

左手で稲の根元をつかみ、右手の鎌でジョリっと。稲は、大地の束縛から放たれる。それを一旦地面に置く。その後にワラで束ねる。これがなかなか難しい。強く締めれば、ワラが切れる。弱ければぐだぐだの束となる。この力加減が、、。
半身の姿勢は、腰に負担直撃。やむを得ず、お尻が地面に付こうかというウンチング・スタイル。なまった自分の体が恨めしい。

子供の頃、脱穀は足踏みだったような、記憶がある。さすがに今回はエンジンを動力とする脱穀機の利用だ。よく見れば、なかなか良くできた代物。穂先を突っ込めば、チェーンで自動搬送。モミを剥ぎ取り、ワラは向こう側に排出。軽いモミは風で飛ばされ、中身の詰まったモミだけが袋に送られる仕組みだ。

この日は人手が多く、午後3時前に全ての作業を終えることができた。ワラは我が自宅に運び、保管のために積み上げることになった。これをニョウと呼ぶらしい。その方法は、いっしょに作業をしてくれた方の母上がご存知だというので、後日ご指導に来ていただけることになった。乞うご期待。

2010年11月1日月曜日

薪ストーブ稼動開始

元来の先送り体質。本当に必要になるまでなかなか腰を上げない困った性格。暑い夏が去り秋をとおり越して突然の冬が来てしまった。もう、暖房なしではいられない。もう先送りはできないと、ストーブの設置作業をした。当の昔に材料は揃っていたのに、、。

煙突をつなぐこと、実に6メートル分。吹き抜けの高い天井からすーっと伸びた煙突となった。その末端にはこじんまりとした薪ストーブだ。このストーブ、バーモント・キャスティング社のアスペンと言う製品。この社の最小モデルと言うことで本当に小さいが、縦長の外形なので、40cmの薪を突っ込むことができる。

ストーブ内壁に耐火レンガが詰めてあるので、燃焼によって発生した熱がここに蓄熱される。そして燃焼はクリーン・バーン方式と言う二次燃焼を行なっている。これらの仕組みがないと、燃えた薪の熱のほとんどが煙突を通して室外に排出されてしまうということらしい。薪のエネルギーを効率良く室温に変換できるとのうたい文句だ。

床暖房が主の我が家では、このストーブは補助的な位置づけとなる。床暖房はそれなりのやわらかい暖かさだけど、田舎に住むのだから、薪ストーブは当然使ってみたい。床暖房とは違う、放射熱による直接的な暖かさもうれしい。それに、この熱源は暖房だけではない。お湯を沸かしたり、スープを煮たりの料理も楽しめるのだ。

庭で収穫したサツマイモを銀紙に包んで、ストーブ扉近くにおいてみた。待つこと約30分、ホクホクの焼き芋となった。ストーブ料理第1号をおいしくいただきました。